神奈川県足柄下郡湯河原町の実家整理中に見つかった、ガレ(エミール・ガレ)様式の被せガラス花器(硝子器)を、化粧箱の上に載せて撮影した全体外観。樹木文様が施されたアール・ヌーヴォー調のガラス作品。

【神奈川県湯河原町】実家売却・建て替え前の片付けで見つかったガレ様式の花器を買取|箱の奥に残っていた“飾る時間”の記憶

買取品目 ・ガレ(エミール・ガレ)様式の花器(ガラス/硝子器)
・被せガラス(カメオ調)風景文様のフラワーベース
・アール・ヌーヴォー期意匠を踏襲した工芸ガラス作品
・実家の売却・建て替えに伴う片付け・整理の中で見つかった骨董ガラス
・長期間保管されていたコレクション系ガラス製品
片付けの形態 、ご実家の売却・建て替え(解体工事)前の整理・片付け作業
作業時間 約1時間(内容確認・点数整理・査定説明・お引き取り)
買取地域 神奈川県足柄下郡湯河原町

実家の売却・建て替えに伴う整理の中で、箱の奥に眠っていたガレ様式の硝子器

今回ご相談をいただいたのは、神奈川県足柄下郡湯河原町にあるご実家の売却が決まり、建て替えに向けて解体工事の段取りも進めながら、引き渡し準備として残置物の片付けと整理を進めていたお客様でした。

湯河原は、暮らしの中に“客人を迎える文化”が根づく土地でもあります。

だからでしょうか、家の奥には、季節の道具や飾り物が丁寧にしまわれていることが多い。

押し入れの中をひとつずつ見直しながら、

「もう使わないものは、まとめて処分してしまおうと思って…」

そんな流れの中で、少し大きめの箱が出てきたそうです。

箱は古いのに、変に潰れていない。
中の緩衝材も崩れていない。
“しまい方”からして、雑多な不用品とは違う気配がありました。

そっと開けると、淡い緑の層の上に、風景の文様が浮かぶ硝子の花器。

被せガラスに酸腐食の表現。いわゆる ガレ(エミール・ガレ)様式 の花器でした。

「昔、誰が買ったのかは分からないんです。でも捨てるのは…なんだか違う気がして」

お客様のその言葉に、“処分するための片付け”の中に、確かに残る迷いと、家族の時間が見えた気がしました。

鑑定士コメント:ガレ“そのもの”か、ガレ“様式”か――迷いが生まれた瞬間

細川 賀津雄(ほそかわ かずお)

買取担当・細川

ガレ(Émile Gallé)は、アール・ヌーヴォー期を象徴する工芸ガラスの名であり、花瓶(花器)は今も根強い人気を持つジャンルです。

ただ一方で、近年の市場動向は、ラリックとはまた違う難しさがあります。

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ガレ様式の市場動向|査定が分かれやすい理由

  • 流通量が多く、真贋・工房性の判断が価格に直結
  • サインの有無・表記の整合性が重要(写真だけでは判断できないケースあり)
  • 需要はあるが購入層が限定され、相場が伸びにくい
  • 意匠の良さ=高額ではなく、流通の現実が査定に影響
鑑定士メモ:上記は「値下げの理由」ではなく、今の市場で起きている現実です。状態・資料・来歴で評価は変わります。

正直なところ、“ガレだから高いはず”というイメージだけで話が進むと、現実とのギャップが出やすいジャンルでもあります。

今回の花器は、文様のまとまりが良く、被せ層の深さも感じられ、保存状態も良好。

欠けやヒビも見当たらず、
評価できる要素は揃っていました。

ただ、鑑定の途中で私の中に“迷い”が生まれたのも事実です。

というのも、作品としての完成度はある一方、「エミール・ガレ本人作/工房作として確定できる決め手(サイン等)」が現時点で弱く、市場では“ガレ様式”として流通する価格帯が先に立ってしまうため、査定としては やや厳しい評価 をお伝えせざるを得なかったからです。

「値段を下げたいから」ではなく、「今の相場の中で、無理に背伸びした金額を提示すると、次につながらない」

その現実は、鑑定士として一番、
言葉を選ぶ瞬間でもあります。

それでも、ただの“ガラスの花器”とは思えなかった理由

花器は、飾って初めて息をする道具です。

棚の奥にしまわれていた時間が長いほど、そこには何かしらの理由が残ります。

今回の花器は、箱に入れられた姿がとても丁寧でした。

「使っていた時期があって、最後はきちんとしまった」

そんな気配が、しまい方から伝わってきました。

淡い色の層が重なり、光の当たり方で風景が揺れて見える。被せガラスならではの奥行きは、写真よりも現物の方がずっと静かに語ります。

お客様がぽつりと、

「昔は床の間に何か飾っていた気がします。旅館みたいに…って言って」

と話してくださった瞬間、私はこの硝子器を“相場の道具”として見るのが難しくなりました。

実家の空気の中で、
誰かが“飾る暮らし”を守ろうとした時間。

その静かな誇りが、硝子の奥に残っているように感じたのです。

実家整理・解体工事前の片付けだからこそ、査定の「理由」をきちんと残したい

実家の売却が決まると、片付けと整理は想像以上に現実的になります。

「残す/手放す」の判断は、気持ちよりもスケジュールが先に来る。解体工事が入る予定がある場合は、なおさらです。

そんな中で出てくるのが、
“価値が分からないもの”の山です。

ガレのような工芸ガラスは、知らなければ処分されやすい。一方で「高そう」という期待だけが先に立ってしまうこともある。

だからこそ私たちは、査定額だけを置いて帰りません。

  • なぜこの評価になるのか
  • どこが評価できるのか(被せ層・文様・状態)
  • なぜ伸びにくいのか(市場・流通・様式品の多さ)

これを、できる限り噛み砕いてご説明しました。

「理由が分かると、手放す気持ちが落ち着きますね」

お客様のその言葉に、鑑定士として“説明する価値”を改めて感じました。

神奈川県内はもちろん、川崎市・中原区など都市部でも、実家の片付け・整理に伴う骨董品や硝子器のご相談は増えています。

急いで処分する前に、まず一度見せていただくこと。
それが、後悔を減らす一番の近道です。

湯河原町でのガレ(エミール・ガレ)様式 花器買取を終えて

今回の買取では、神奈川県足柄下郡湯河原町にて、実家の売却・建て替え(解体工事)に伴う片付け・整理の最中に見つかったガレ(エミール・ガレ)様式の被せガラス花器(ガラス/硝子器/花瓶・花器)をお引き取りいたしました。

査定は、昨今の市場状況や“ガレ様式”流通の現実を踏まえ、やや厳しめのご案内となりました。

それでも「納得して手放せた」と言っていただけたことが、強く心に残っています。

家の中に残された品は、
値段だけで割り切れない記憶を抱えています。
だからこそ、私たちは “価値の説明” を手放しません。

実家整理、解体工事前の片付け、売却に伴う残置物の整理でお困りの際は、捨ててしまう前に、どうぞ一度ご相談ください。

品物と、そこにあった時間ごと、
丁寧に拝見いたします。