実家の片付け中に見つかった、箱に収められた中国の篆刻用印材(中国印材)。色味や石質の異なる印材が複数本揃った状態。

【神奈川県鎌倉市】実家建て替えに伴う片付けの中で見つかった中国の篆刻用印材を買取|静かに受け継がれてきた書の道具と向き合った時間

買取品目 ・中国の篆刻用印材(中国印材)複数本
・箱入りの印石セット
・書家・篆刻家向けの書道具・文房具骨董
・実家の収納棚・書斎に保管されていた印材類
・建て替え前の整理中に見つかった中国骨董・書道関連品
片付けの形態 ご実家の建て替えに伴う残置物・不用品の整理・片付け
作業時間 約1〜1.5時間(仕分け・鑑定・ご説明・お引き取り)
買取地域 神奈川県鎌倉市植木

実家建て替えの片付け中に、そっと現れた中国印材

今回ご相談いただいたのは、神奈川県鎌倉市植木にあるご実家の建て替えを控え、残置物や不用品の整理・片付けを進めていらっしゃったお客様でした。

「建て替え前に家を空にしなければならなくて、押し入れや書斎を整理していたら、石の箱がいくつも出てきたんです」

そう言って差し出されたのが、布張りの箱に丁寧に収められた 中国の篆刻用印材 でした。

朱肉や筆と一緒に保管されていたもの、
長い間手を触れられず、静かに眠っていたもの。

派手な骨董品ではありませんが、「使われ、大切にされてきた時間」だけは、確かに伝わってくる品々でした。

鑑定士コメント:書の道具にも、時代の流れは正直に表れる

細川 賀津雄(ほそかわ かずお)

買取担当・細川

率直にお伝えすると、現在の 中国骨董・書道具市場は決して明るい状況ではありません。

中国印材(篆刻用印材)査定時の市場評価ポイント

  • 篆刻や書道人口の減少により、印材を必要とする層が年々縮小している点
  • 実用品としての需要が低下し、コレクション・趣味用途中心に市場が偏ってきている点
  • 中国印材全体の流通量が増え、一般的な印材は供給過多になりやすい点
  • 田黄・鶏血などの名石を除き、相場が全体的に落ち着いている(高値が出にくい)時流

こうした背景から、中国印材は「骨董品」として過度な評価が付きにくいジャンルになっています。

今回拝見した印材は、複数本が箱付きで揃っており、割れや大きな欠けもなく、書の道具としては丁寧に扱われてきたことが分かる内容でした。

一方で、田黄・鶏血といった明確な銘石に該当する決定打は見られず、現在の再流通市場を考慮すると、査定評価はどうしても やや厳しめのご案内 となりました。

それでも私は、この印材を「ただの石」として扱うことはできませんでした。

中国印材が語る、“書とともにあった家の時間”

篆刻用印材は、

飾るための骨董品ではありません。

  • 書を書き
  • 印を刻し
  • 名前や想いを形として残すための道具

持ち主の手に触れ、
少しずつ角が丸くなり、
石肌に時間が染み込んでいく存在です。

今回の中国印材も、石質や保管状態から、「売るため」ではなく「使い、守るため」に手元に置かれてきたことが伝わってきました。

実家の建て替えや片付け、不用品整理の中で、こうした書道具・文房具骨董が見つかることは、決して珍しくありません。

そこには、その家で過ごした静かな時間と、書に向き合ってきた誰かの姿が、確かに残っています。

鎌倉市植木での中国印材・書道具骨董買取を終えて

今回の買取では、実家建て替えに伴う整理・片付けの中で見つかった中国の篆刻用印材(中国印材)を、現在の市場動向を踏まえたうえで査定いたしました。

決して高額査定とは言えない内容でしたが、

「価値が分からず処分しようか迷っていたので、きちんと説明してもらえて気持ちが整理できました」

とお話しいただいたことが、鑑定士として何より印象に残っています。

役目を終えた書の道具が、また別の場所で必要とされ、静かに次の持ち主へと受け継がれていくことを願いながら、心を込めてお引き取りさせていただきました。