【神奈川県藤沢市】実家売却に伴う片付けの中で見つかった有田焼・十四代 辻常陸の色絵壺を買取|静かに受け継がれていた美術工芸品と向き合った時間
| 買取品目 | ・有田焼 十四代 辻常陸 作 色絵壺 ・共箱付きの観賞用飾壺 ・花文・吉祥文様を描いた色絵磁器 ・実家の床の間・収納棚に保管されていた美術工芸品 ・売却前の整理中に見つかった骨董品・工芸品類 |
|---|---|
| 片付けの形態 | ご実家の売却に伴う整理・片付け |
| 作業時間 | 約1〜1.5時間(仕分け・鑑定・ご説明・お引き取り) |
| 買取地域 | 神奈川県藤沢市葛原 |
実家売却の片付け中に、静かに姿を現した色絵壺
今回ご相談くださったのは、神奈川県藤沢市葛原にあるご実家の売却を控え、残置物や不用品の整理・片付けを進めていたお客様でした。
「売却前に家の中を片付けていたら、立派な箱に入った壺がいくつも出てきて……正直、価値があるものなのかも分からなくて」
そう言って差し出されたのが、
有田焼の色絵壺でした。

床の間に飾られていた形跡のあるもの、箱に収められたまま長年動かされていなかったもの。
派手に主張する存在ではありませんが、“大切にされてきた空気”だけは、はっきりと伝わってくる品々でした。
鑑定士コメント:名工作品であっても、時流が映る現実的な評価

買取担当・細川
率直にお伝えすると、現在の美術工芸品市場は決して追い風とは言えません。
有田焼・色絵壺 査定時の市場評価ポイント
- 床の間文化の減少により、飾壺を日常的に楽しむ家庭が少なくなっている点
- 住環境の変化に伴い、大型の飾壺に対する需要が全体的に縮小している点
- 有田焼を含む陶磁器全体の相場が落ち着き、名工作品でも以前ほどの価格帯が出にくい時流
こうした背景から、名工作品であっても、ひと昔前の評価をそのまま期待できないのが現実です。
今回拝見した十四代 辻常陸の色絵壺は、図柄や筆致から作家性がはっきりと感じられ、共箱も揃っており保存状態も良好な点は高く評価できる作品でした。

一方で、近年は美術工芸品全体の市場が落ち着きを見せており、とくに大型の飾壺は再流通時の需要が限られる傾向にあります。
そのため、作品としての完成度や来歴を踏まえつつも、現在の時流を考慮した結果、査定額についてはやや厳しめのご案内とさせていただきました。

それでも私は、この品を「ただの置物」として扱うことはできませんでした。
有田焼・辻常陸の色絵壺が語る“家の記憶”

色絵壺は、使うための器ではありません。
家の中で一番きれいな場所に置かれ、
季節や来客に合わせて眺められ、
その家の価値観や美意識を静かに映す存在。
今回の壺も、釉薬の艶や箱の状態から、「売るため」ではなく、「飾り、守るため」に所有されてきたことがよく分かりました。
実家の片付けや不用品整理の中で、こうした美術工芸品がふと姿を現す瞬間は、決して珍しくありません。
けれどそこには、その家で過ごした時間や、
選んだ人の想いが、確かに宿っています。
藤沢市葛原での有田焼・美術工芸品買取を終えて
今回の買取では、実家売却に伴う整理・片付けの中で見つかった有田焼・十四代 辻常陸の色絵壺を、現在の市場動向を踏まえた上で査定いたしました。
決して高額査定とは言えない内容でしたが、
「捨てるしかないと思っていたので、きちんと見てもらえて本当に良かったです」
とお話しいただいたことが、鑑定士として何より印象に残っています。
役目を終えた美術工芸品が、
また別の場所で大切にされ、
静かに次の時代へと受け継がれていくことを願いながら、
心を込めてお引き取りさせていただきました。






