《美術品の審美眼  第4回

審美眼の磨き方で、美術館や博物館に行く事は外せないでしょう。しかし、ただ企画展に行ってサラっと観て来ただけでは、多分殆ど勉強にはなりません。

皆さんも、今まで国博とかの〈後期印象派の巨匠たち展〉みたいな企画展に行った事が有ると思います。行ってみて、何かが自分の中に残りましたかと聞かれると、実感として何かが残ったというような事は、感じられないと思います。

では、どうすればいいのでしょう?それは、予習と復習です。企画展を見に行く前に、例えば《正倉院の秘宝》の特別展を見に行くならば、まずは行く前にしっかり勉強してから行くか無いと駄目です。少なくとも3時間くらいは勉強したいところですね。

その上で、美術館の開館と同時に入館すします。出来る限り長くいる為です。そして、音声ガイドを借りて、一つ一つをじっくり宝物を見ていきます。

一通り見終わったら、もう一度見ます。今度は音声ガイドを外して見ます。そしてどれだけ、音声ガイドの説明を記憶しているかを検証しながら見ます。

たぶん、殆ど覚えていませんから、3回目はまた音声ガイドを聞きながら鑑賞します。これを時間を許す限り閉館まで何度も何度も繰り返すのです。

昼休みは、併設のカフェで、ランチを食べながら(お弁当をベンチで食べても勿論構いません)、ミュージアムショップで買った目録を見ます。食べながらでも勉強するのです。