実は、骨董品や美術品の「鑑定士」という国家資格は存在しておらず、鑑定士になるための正式な教育機関や統一されたカリキュラムもありません。古物営業の許可を取得すれば、骨董品を扱うこと自体は可能になります。
この事実に驚かれる方も多いかもしれません。しかし、だからといってすべての鑑定士が信用できないというわけではありません。骨董品を売却する際には、誠実に向き合い、確かな知識と経験を持つ鑑定士を選ぶことが大切になります。
鑑定士に求められるのは、骨董品や美術品の真贋を見極める力と、その価値を適切に判断する知識です。ただし、骨董品の分野は非常に幅広く、短期間の勉強だけで身につくものではありません。長年の経験を通じて、多くの品物に触れていくことが重要になります。
また、真贋を見極めるためには知識だけでなく感覚も大切です。実際に品物を見て、触れて、持ち上げてみることで得られる印象や違和感など、経験を重ねることで培われる感覚が判断の助けになります。
そのため鑑定士は、美術館や博物館を訪れて本物の作品に触れたり、骨董品のオークションに足を運んで実物を見る機会を増やしたりしながら、感性や知識を磨いています。さらに専門書や図録などの資料を読み重ね、日々学びを続けることも欠かせません。
こうした経験と積み重ねによって培われた知識と感覚が、お客様の大切なお品を正しく評価するための基礎になると考えています。