骨董屋の種類さまざま 《露天商2》

露天商はその名の通り、大空の下の地面で商売をする。神社という結界の中での店開きであるが、外は外である。もちろん雨も降れば、雪も降る。風が強い日などは、陳列に使っている折り畳みの台ごと商品全部が吹き飛ばされる事もある。焼き物やガラスは全損。
雨が降ると殆どの業者は、ブルーシートを張って雨を凌ごうとする。

テントも張り方があって、慣れてる骨董業者は、いつもの決まった場所の出店だし、手早く木の幹や、鉄柵などを利用してピンと張るが、新米の骨董業者は、初めての指定された場所の場合があり、まごまごしてテント張るだけで一苦労だ。

それでも、同病相憐れむ的な助け合いの精神みたいなのが、業者間に有って、慣れない人間は周りの業者が助けてくれる。激しい雨に打たれて濡れネズミになっている時に、助けてもらえると本当に有難い。なんとかテントを張り終えても、まだ安心はできない。きちんと傾斜を付けて張って無いと、雨がシートの緩んだ個所に溜まって、その重さでテントが落ちてしまうのだ。そうならない様に、テントが緩まない様に気を遣い水が溜まりそうな個所は、下から突いて水を流し落とさないとならない。

勿論、激しい雨が降ってくれば、お客さんは屋根の下に避難してしまうし、帰ってしまう人もいる。僕達、骨董業者は、恨めしそうな顔で、ただ空を見上げてるばかりである。
雨よ上がれ、雨よ上がれ。上がらないと、土砂降りの中で骨董品を片付けなければならないし、絶対に濡らしたくない品物(紙モノや漆器や木彫など)は、ビニールの大袋にくるまなければならない。靴だってドロドロになる。

骨董市の露天商のいい所は、なんと言っても、お客さんが集まって来てくれる事だ。
自分の店だと、集客は自分の裁量一つだ。観光地などの人通りが多い場所の店は、黙っていてもお客さんは来てくれるからいいが、そんな場所はやはり家賃が高くて、そうそう店を出せるものでは無い。

年間を通して、お客さんが来てくれる日和の日は、ほんの数日しかない。
まず、夏の暑い日には来ない、冬の寒い時も来ない、雨でも雪でも来ないし、休みの日で天気が良ければ・・・やはり来ない。

そんな日は、骨董屋などでは無く、もっと気持ちの良い場所に言ってしまうのだ。郊外の公園とか、川原とか、海とか。
あと、大きなイベントや事件があるとテレビに釘付けになるので、やはり骨董品屋には足が向かない。ほらね、骨董品屋にお客様が来店してくれる日なんて、ほんの少ししか無いのだ。

その点、神社の骨董市は、そこに言って店開きするだけで、お客さんは黙っていても集まって来てくれるのだ。こんな幸せな事は無い。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA