骨董品屋いろいろ

一口に骨董屋と言っても、実はいろいろなタイプがあります。 骨董品という言葉もまた、実に曖昧な範疇の広い言葉で、明治時代の印判皿の雑器も骨董品なら、正倉院の宝物殿の平螺鈿背八角鏡も骨董品と呼ばれています。

その扱う品物のカテゴリーに拠って、骨董屋もタイプが変わってきます。 まず、中国骨董いわゆる唐物と高額の茶道具を中心に扱う店。このタイプの店は主に京橋や 銀座、青山に店を構えて、わざと敷居を高くして通りがかりの冷やかし客を撥ねつける店構えをしている事が多いです。

仕入れは主に美術倶楽部系列の業者市場を中心に、富裕層からの骨董品の処分をたまに請け負う感じです。 それより少しくだけたタイプの骨董屋は、扱う品物の範疇も江戸時代の伊万里や唐津、青銅器や人間国宝の現代陶芸など、その時々に応じて店主の感性に則した品物を並べています。

さらに大雑把な店になると、骨董品屋というよりはガラクタ屋に近いのですが、和洋入り混じった古い物、中には明治時代の洗濯ばさみやお菓子の瓶や看板などのコレクターグッズなど、かなり何でもござれの品揃えになってきます。

その他に店を持たない骨董屋も結構存在していて、もしかしたらこの数が一番多いかも知れません。 そういう業者は、神社の骨董市で販売したり、全国で開催されるアリーナなどでの骨董イベントを巡回営業したり、インターネットオークションで売ったりしています。

因みに私は、お客様から買取させて頂いた品物は、提携している店に陳列したり、業者オークションに出品したり、ネットオークションや毎日オークションなどの美術品オークションに出したり、顧客に連絡して直接販売したり様々な売却方法を持って居ます。

買い取れないものは、下請けの業者さんを呼んで片付け(無償、有償様々なケース)までやっているので、骨董なんでも屋みたいな存在かも知れません。 正倉院の宝物殿の平螺鈿背八角鏡から伊万里の印判皿まで何でも扱います。