鑑定眼の養い方~眼利きへの道

鑑定眼の養い方の基本は、まず自分で買ってみる事。そしてそれを売ってみる事。まだ買取を始めたばかりで、慣れないうちは、客先で価値の高い品物が出てきたりすると、相場が判らないので、高く買ってしまう。それをオークションなどで、売却してみると、大抵は大損する。

大損すると悔しい。悔しいだけでなく、心臓が締め付けられるような絶望感や挫折感、徒労感を味わう事になる。凄まじいストレスになる。
すると2度とそんな思いをしたくないので、勉強する。

本物を美術館に見に行く。ネットで知識を得る。そのモノに関する文献を読み漁る。
そうしていると、なんとなく判って来る。そうこうしているうちに
また同じような品物を買取する。そしてまた高く買い過ぎる。
また勉強をする。そんな事を色々な品物で繰り返しているうちに
段々と失敗が無くなって、目が利く様になってくるのである。

買ったものを売る事の無い一般の収集家は、買った品物の結果がいつまで経っても判然としないので、痛みが無いので、なかなか鑑定眼が進歩しないのである。
その他の鑑定の勉強の仕方としては、テレビ番組の《美の巨人たち》《新日曜美術館》《美の壺》などを録画して、繰り返し、繰り返し見るのも良い勉強になります。

なんでも鑑定団は、評価に関してはかなりアバウトでアテにならない部分が多いので、骨董品の解説の部分だけ録画編集して繋ぎ合わせて見たりしてました。
その他に、毎日オークションのやシンワアートオークションの図録なども、写真と落札予想価格が掲載されているので、相場感覚を養うのには、とても有益です。